
利息確認ページ
カリカリ君、利息を語る
青年の表情が少し落ち着いたところで、カリカリ君は机の奥から一枚の説明用紙を取り出した。
「よし。次は金の話だ。ここを曖昧にしたまま進めるのが、一番よくねえ」
カリカリ君は電卓を手元に置き、紙の中央に五万円と書いた。
「今回の枠は五万円。条件は十日で三割、それとは別に手数料が二千円だ」
青年は緊張した様子で、カリカリ君の指先を見つめている。
「三割ということは、一万五千円……ですよね?」
「そうだ。五万円から一万五千円を引く。さらに手数料の二千円を引く。だから、今日お前に渡す金は三万三千円だ」
カリカリ君は電卓を青年のほうへ向けた。
五万円の枠から、利息一万五千円と手数料二千円を差し引く。青年が実際に受け取れる金額は三万三千円。そして十日後に支払う金額は、枠として設定された五万円となる。
青年は紙を見つめたまま、しばらく黙っていた。
「三万三千円を受け取って、十日後には五万円を用意する……」
「そのとおりだ。『五万円借りられる』とだけ考えるな。実際に手元へ来る金と、支払日に必要な金を分けて考えろ」
カリカリ君は、給料日と支払日が書かれたカレンダーを机の上に広げた。
「十日後、本当に五万円を用意できるのか。家賃や生活費を払ったあとも無理がないのか。そこまで確認してから決めるんだ」
青年は困ったように眉を寄せた。
「正直に言うと、五万円を支払ったら、次の生活費が足りなくなるかもしれません」
カリカリ君は腕を組み、大きく息を吐いた。
「だったら、今すぐ契約する話じゃねえ」
「でも、母の入院費が……」
「カリカリしてんじゃねーよ。急いでいるときほど、数字を見ろ。今日を乗り切れても、十日後にもっと苦しくなったら意味がねえだろ」
カリカリ君は必要な支払いを一つずつ確認し、病院にも分割で支払えないか問い合わせるよう青年に勧めた。
金を渡すことだけが、人を助ける方法ではない。
カリカリ君は電卓をしまいながら言った。
「条件を聞いて、考えて、やめる。それも立派な選択だ。納得できないまま判を押すんじゃねえぞ」
青年は説明用紙をもう一度読み返し、ゆっくりとうなずいた。
